幸せの香りをあなたに

魅惑の動物性香料

カストリウムのレザーノート

 その愛らしい仕種で人気のあるビーバーは、いつでも子供達の人気ものです。
 “カストリウム”とは、シベリアやカナダに生育するある種のビーバーの生殖器から得られる香料で、古い医学書にも登場しますが、現在ではおもに香水産業でのみ利用されています。

 オスメスに共通してあるポッドといわれる小袋は、生殖器の左右に2つあり、取り出した後は天日または煙で乾燥されます。
 中にある分泌物は、新鮮なものほど柔らかいクリーム状をしていますが、乾燥とともにひとつの塊へと変化していきます。
 カストリウムの香りは、フンのようにむせかえるほど強烈で独特の辛味をもつとされますが、大自然の中で暮らす彼らの生息する森や河の香りにより変化が生じます。
 シベリアのビーバーは、ブナや樺の樹皮を食べているためクレオソートやタールのような特徴がありレザー調の香りに大変マッチします。
また、カナダのビーバーには、ほのかな松脂に似た香りがするといわれますが、松やモミの皮を餌にしているからでしょう。

 以上紹介しました4種の動物性香料には、植物からは決して得られない魅惑的な芳香がそなわっています。
 パウダリックな麝香(ムスク)、女性の肌になじむアンバーグリス、妖艶なシベット、そして男性らしさを演出するカストリウム・・・。
 一度嗅いだだけで、忘れられない印象を心に残すこれらの芳香に出会ったならば、古代の人々と同じように貴方もきっととりこになることでしょう。
←「幸せの香りをあなたに」トップへ戻る
↑このページの一番上へ