香りと室礼作品

更紗の旅路の香入れ

更紗の旅路の香入れ

 更紗とは、木綿布に華やかな文様を施した染織物をさします。  その発祥はインドで、丈夫でやわらかい肌触りのインド更紗は、世界各国の人々に届くや爆発的な人気をはくすのでした。  古代より、インダス河流域に文明を築いていたインドでは、その豊かな気候から織物や染色にふさわしい植物が豊富にあり、紀元前後にはすでに良質な木綿の技術を完成させていたといわれます。

 更紗には、カムラというペンで丁寧に文様を描き出す「手書き染」と木版に蝋や糊で防染しながら染め上げる「捺染」という技法があります。
 様々な国で染色は盛んにおこなわれていましたが、どこも染め上げることができなかった“華やかな赤色”の発色を“六葉茜”の根をもちいて成功させたのもインドでした。
 もともとの図柄は、回教徒の意匠や古典の物語を題材としたものが多く、これらは身分の高い人が旅行する際のテントの間仕切りやマハラジャの宮殿、寺院の壁の掛け物としてもちいられたのでしょう。
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