香りと室礼作品

香り貝合わせ

香り貝合わせ

 幼いころの記憶のひとつに、砂浜にてんてんと散らばる貝殻をひろいあつめた思い出があるかもしれません。それぞれの貝のかたちや色合いには不思議なおもむきがあり、未知の世界へと誘うものでした。

 平安時代、宮廷貴族のあいだで流行したあそびのひとつに「ものあわせ」というものがあります。絵合わせ、花合わせ、扇あわせそして草あわせなど題材はさまざまに、持ち寄ったものにちなんだ和歌をそえてその優劣を競うというものでした。貝合わせも、当初は和歌とともに貝の大きさや美しさ種類の豊富さなどを競いましたが、しだいに対となるハマグリを探すあそびへと発展していきます。お姫様の婚礼調度品には、夫婦の幸せを願って豪華な装飾がほどこされた一対の貝覆いがかならず用意されました。

 それでは、貝に詰めた香りを聞きわけてあそぶ「香り貝合わせ」をつくりましょう。 二枚貝をきれいに洗い、二つずつ匂いの強い香料を詰めて絹布でくるみます。 さあ、あなたはいくつ香りを当てることができるでしょうか。
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