ヒラヒラと風に吹かれて舞い落ちる桜は、じつに美しいものですね。
祇王寺の苔むした庭一面に降りつもった桜の花びらは、どんなにか彼女らの心を慰めたことでしょう。
清らかに咲き、散っていった女性たちを思い、ほんのりと桜色に染め上げた香り花びらを捧げましょう。
白い粘土に桜の香りを練りこんで、赤を少し加えると優しい桜色なるでしょう。また、グレーをたしてオシャレな淡墨桜もつくりましょうか?
可憐に舞い降りた花びらを集め、塗り盆に飾ったり、和紙に包んでプレゼントしたり、お手紙に忍ばせても素敵ですね。
金彩のハマグリに盛ったのは、お塩に香りをつけたモイストポプリです。
甘くて可愛らしい、砂糖菓子の金平糖をそえて飾りましょう。
桜のオイルが手の入らない方は、“桜の塩漬け”を用いると良いでしょう。
めでたい日の桜茶につかわれる“桜の塩漬け”は、「関山(かんざん)」という品種の桜花で、欧米にもたくさん植えられましたが、華やかな濃い紅色で大輪八重のお花を咲かせます。
お湯を注ぐとユックリと開き始め、薄桃色の花びらが優雅にユラユラ揺れる様がとても美しいですね。
桜の樹の下に立つと包まれる、桜独特の香り“クマリン”の、なんとも優しい暖かな香りを楽しみましょう・・・。