『香り花房・かおりはなふさ』では、日本の香りと室礼文化を研究しています。
一筋の香りが、ふとよぎる時、過去に生きた人々の尽くせぬ思いが胸に浮かび上がります。
あなたの心の中にも、いくつかの忘れがたい匂いがあるのではないでしょうか?
指折り数える夢月夜のように、先人たちの残り香をたどる“匂い襲(においがさね)”を、香りの作品と共にお届けいたしましょう。
常に私たち人間に寄り添い、語らずして何事かを諭してくれる、その声無き思いに人は魅了され続けているのです
“萌え出づるも 枯るるもおなじ 野辺の草・・・”
清らかに咲き、静かに散っていった京都・嵯峨野の桜物語
仁義を尽くす二人の思いは、菊の花に宿る霊力をもって究極のかたちを選択するのでした・・・
染色とは、単に植物の色を移しとるだけでなく、身にまとう者を匂いと共に崇高な気持ちへと導いてくれる、神秘の力が秘められているのです
概して多くを語らない男達の、恐れに立ち向かう孤独な心は、自ら課した“こだわり”を貫くことで、かろうじて支えられているのかもしれません・・・