『香り花房・かおりはなふさ』では、日本の香りと室礼文化を研究しています。

香り花房 ー『香りと室礼』文化研究所 ー
恋しい匂い

蓮の実のポプリ

蓮の実のポプリ

法隆寺・阿弥陀三尊像(奈良時代前期)
浄土の花

 仏教の世界で“仏”は、大海に咲いた“蓮華”の上に現れるとされています。

 泥の中に咲く神秘的な花“蓮”。
結実したその実の重さに頭をもたげ、種を水中へと落として生涯を閉じるこの植物に、格別な思いを抱かれる方も多いことでしょう。
私自身も、水面からスクッと頭を出し、ユックリと蕾を開かせる姿をながめる時、まるで光が集められていくかのような眩しさを感じるのを、不思議に思うのです・・・。

 今回の「蓮の実のポプリ」は、再生を願って終焉を迎えた蓮の花托と、様々な木の実を合わせて伊万里の器に盛り付けました。

龍脳の結晶 香りには、キラキラと水面のように光る極品の“龍脳”をもちいましょう。
 龍脳木の結晶であるこの香料は、清涼感あふれる香りの中に、天まで届くかのような力強さを秘めており、このポプリを薫らせるにふさわしいことでしょう。

貴方も、この香りを聞く機会がありましたら、ぜひ“蓮の花の姿”を思い浮かべてみてください。
蓮のしずく
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