2017年1月8日
松の内も過ぎ
清らかに香りを放つ梅便りも聞かれるようになりました。
皆様のおかれましては
穏やかな新春をお過ごしのこととお喜び申し上げます。
今年も日本の香りの楽しみ方と
伝統をふまえた四季の室礼飾りのご提案をさせていただきといと思っております。
忙しく過ぎてゆく日々の暮らしが
少しでも豊かに感じられますように・・・。
先生のお宅で催された初釜での愛らしい和菓子。
おみくじの入っている中国のホーチュンクッキーのように
小さな言葉の綴られた紙がはいっています。
私のところには「いそくべからず」と・・・。
何とも納得できるお言葉としてストンと心におさまりました。
実は年末に人生初のインフルエンザにかかりまして
身体をウイルスに支配されてしまいました。
熱がグングンと上がりフラフラとなりましたが、
処方されたタミフルの効果は絶大で
急降下するように程なく平熱へと戻ることができました。
しかしながら身体のどこかに逃げ延びたウイルスが潜んでおり
思うように動くことができません。
クリスマスの予定も年末の行事もすべてキャンセルとなり
寂しいかぎりの年の瀬を過ごすことになってしまいました。
そうこうしているうちに平成二十九年の年が明け、
大丈夫かなと出かけた那須の温泉にユックリつかるうち
ようやく自分の身体を取り戻した次第です。
でも病も悪いことばかりではなかったようで
三八度の高熱とともに
こびりついていた悪いものもすべて死滅したのでしょうか?
身体もそして心もとっても軽いのです。
なかなか答えを出せなかった問題を違う角度から眺められるようになり
思いがけない答えがフッと浮かんで
何故か納得できるようになりました。
意外と問題を大きくしているのは
自分の内部にある固執なのかもしれませんね。
さあ、今年も生まれ変わった新たな気持ちで頑張りましょう。
自分の思いひとつで
扉は開かれてゆくものかもしれません。
平成二十九年一月 「香り花房」宮沢より