2013年7月
浄土の花
出雲大社などをめぐった折の旅路の蓮花です。
その蕾は、朝日とともに開いて閉じるを繰り返し、
3日ほどで力を失うかのようにハラリと花びらを落として花托を残すのみとなります。
蓮のその香りは、フワッと淡く静かにたちのぼり
暑さにむせぶ人々をつかの間、常世へと誘うのです。
本当に美しいですね ♥
仏教の世界では「仏は大海に咲いた蓮華の上に現れる」とされています。
泥の中に咲く神秘的な花 “蓮”
やがて結実した自らの実の重さに頭をもたげ、種を水中へと落として生涯を閉じるこの植物に
格別な思いを抱かれる方も多いことでしょう。
私自身も水面からスクッと真っ直ぐに突き出し、ユックリと蕾を開かせる姿をながめる時、
まるで光が集められていくかのような眩しさを感じるのを不思議に思うのです。
以前作成した「蓮の実のポプリ」には、再生を願って終焉を迎えた蓮の花托と、
同じく命をつなげた様々な木の実を合わせて伊万里の器に盛り付けました。
香りには、キラキラと輝く水面のように光る”極品の龍脳”をもちいましょう。
龍脳木の結晶であるこの香料は、清涼感あふれる香りの中に、
天まで届くかのような力強さを秘めており、このポプリを薫らせるにふさわしいことでしょう.
貴方も龍脳の香りを聞く機会がありましたら、ぜひ“蓮の姿”を思い浮かべてみてください。